HOME » 今週の講話 » 中学校の講話
 
  中学校の講話
 
※ 最新刊の学校講話参考図書をご案内しています。こちらをご覧ください。
 

 

 ぞうきんの心

 二十四節気では2月4日の立春から3月5日の啓蟄の間を空から降るものが雪から雨に変わる頃として「雨水」と言います。寒さも峠を越え、衰退し始める時季なのですが、まだまだ寒い日が続きます。

 そんな寒さの中、冷たい水で雑巾を濯ぎ、黙々と一生懸命に掃除をしてくれている生徒が大勢います。そのような美しい君たちの姿を見て、宮沢章二さんの詩を思い出しました。
 
                               ぞうきんの歌
                 
 水洗いされたぞうきんは        ぞうきんの痛みが 指さきに伝わる冬
 あちらこちらのよごれを         小春日の暖かさが とてもうれしい冬
 ふき取り ふき取り            ぼろぼろの姿で干されても
 自分はいつもまっ黒になる       日ざしにかわくぞうきんの顔は
                        なぜか満ち足りて ほっかりとして
 相手のよごれを             小鳥のような体温が柔らかい
 自分のよごれにすることで清め
 冷たい水で洗われつづけ
 自分はぼろぼろになってゆく

 この「ぞうきんさん」のような生き方はとても素敵だと思いませんか。
 この「ぞうきんさん」のように満ち足りて、ほっかりとして、柔らかい顔をしたいものですね。
 明るく、元気よく、遊びながら掃除をしている君の姿は微笑ましいものです。でも、静かな心で、真面目な態度で掃除をしている君の姿は輝いていて、とても美しいものです。

(桑原憲一)

先週の中学校の講話