学力と学習力を高める 新しい学習メソッドの展開
[本書の概要]★新しい学習メソッドとは、「どうすれば子どもが自ら学ぶようになるか」に焦点を当てて考えられた、体系的で実効性の高い学習方法を意味しています。
★教師は「自学自習が成立する4条件」に基づいて家庭学習の指導を行い、子どもの授業に対する「めあて意識」を高めていきます。
★これにより、学習意欲の向上や生活習慣の改善といった顕著な変化が現れ始め、子どもたちに学力向上の源となる「学習力」が形成されます。
★本書では、こうした学習メソッドの展開を段階的に解説し、学力向上の成果が上がらずに悩む学校と教師に新たな視点を提供します。
[著者] 高階玲治
[刊行日] 2005-03-29 [形態] 書籍
[定価] 2200 円(税込) [判型] A5 [頁数] 184頁
[ISBN] 978-4-87380-352-7
[本書の目次]
はじめに
第Ⅰ章 子どもの学びの復権は可能か
1 学力低下傾向が明確になった
2 まったく勉強しない子どもたちの出現
3 テレビ漬けが授業に大きな影響
4 夜更かしがもたらす授業への集中度の低下
5 学力向上への実行策―効果判定ができていない現状
6 RV・PDCAを生かすマネジメントの必要
第Ⅱ章 新しい学習メソッドをめざして―教師に今すぐできることがある
1 学習力向上―教育フォーラムをきっかけとして
2 二ヵ月での明確な変化―教師にできることがある
3 学ぶのは子どもである―学習基盤や生活基盤の重視
(1) 教師の視点、子どもの視点
(2) 子どもの主体活動への視点
(3) 学力と学習力を高める方略を
第Ⅲ章 今の子どもの何が問題か
1 朝食を食べない子どもは成績がよくない
2 勉強は大切と考えるが、嫌いな子どもたち
(1) 勉強は大切だ、と考えている子どもたち
(2) 勉強が嫌いな子どもたち
(3) 七五三教育から六四四教育へ
3 学習力が身につかない子どもたち
第Ⅳ章 新しい学習メソッドの展開
1 どうすれば子どもは自ら学ぶようになるか
2 自学自習を身につける四つの条件
3 学習の「めあて意識」を高める―授業への構えが重要
4 自学自習には「学習材」が必要
5 明日の授業にチャレンジする
6 評価規準で「めあて意識」を高める
7 家庭学習とセルフコントロール・学習習慣
8 集中できる勉強の場の確保
9 教師の役割―子どもをホットにさせる言葉かけ
10 「そのつど評価」で教師は内的基準を磨く
第Ⅴ章 学習メソッドで学び方を身につける
1 学習メソッドで各教科の学び方を
2 学習計画づくりができない子どもたち
3 子どもの学習計画づくりをどう指導するか
(1) 評価規準をわかりやすく
(2) 単元の指導計画を共有する
(3) 子どもの学習計画表づくり
(4) 生活に生かす学習活動の工夫
4 一人ひとりに「きめ細かな指導」を
5 学習メソッドで奥の深い学習を
第Ⅵ章 確かな学力形成に向けて
1 国際教育競争の時代
2 学力向上―グレーゾーンの出現
3 確かな学力のコンセンサスを
4 「学力」のコトバは成人には使わない―将来の知力形成が必要
5 ノーベル賞受賞者は神童だったか
(1) 優れた人材の子ども時代
(2) 周囲の環境が知的好奇心を刺激する
第Ⅶ章 社会的自覚を育てる教育
1 なぜ、社会的自覚を育てる教育なのか
2 学力向上と社会性育成の教育
3 東京都品川区の「市民科」
4 市民科の五つの領域と一五の能力形成
5 自己確立としての学びの拡充―子どもに自信を持たせる教育を
巻末資料
○「生活意識調査」質問紙
○「教育課程実施状況調査」結果