保護者トラブルを生まない学校経営を“保護者の目線”で考えました

¥ 2,200 税込

商品コード: 000501

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[本書の概要]

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「保護者との信頼関係の構築には、保護者が求める情報の発信が必要」
「保護者対応の際は、行動の背景にある心情を汲みとることが求められる」
――保護者対応関連の本ではこのような言葉をよく目にしますが、「保護者が何を求めているのか」「保護者の気持ち」が分からないからこそ、多くの学校が対応に苦慮しているのではないでしょうか。
本書では、
【二女の母/元教育委員長/コミュニケーション研修講師】
である著者が、先生方の「保護者の気持ちが分かれば苦労はしない!」に応えます。


保護者として、「学校からのお便りに関する不満」「先生から言ってほしくない言葉」など、“保護者の目線”からの率直な思いが満載です。
元教育委員長として、学校側の事情も踏まえたうえでの行事等の改善ポイントや体制の築き方を提案します。 
コミュニケーションの専門家として、保護者とコミュニケーションを図るうえでのポイントや留意点を基礎から解説します。
「家庭訪問」「保護者との面談」など、教員の方々に役立つトピックも充実しています。




[著者紹介]
永堀 宏美(ながほり・ひろみ)
早稲田大学大学院教育学研究科非常勤講師/元牛久市教育委員会教育委員長
慶應義塾大学法学部卒業。筑波大学大学院および米国コーネル大学大学院修士課程修了。1994 年よりコミュニケーションをキーワードに、研修・講演活動を展開。教育分野では、教職員のコミュニケーション能力の育成や授業改善、保護者対応等をテーマとした管理職研修を担当。茨城県牛久市教育委員長を務めた後、2009 年より現職。未来を担う教職員の育成に尽力している。二女の母。
著書に『幸せ就活術』(プラスワンパブリッシング)、共訳書に『エンパワーメントの鍵』(実務教育出版)。


[著者] 永堀宏美 
[刊行日] 2018-08-06 [形態] 書籍
[定価] 2200 円(税込)  [判型] A5判 [頁数] 232頁
[ISBN] 978-4-86560-501-3


[本書の目次]

はじめに

第1章 基礎編 保護者理解とコミュニケーション力アップの土台づくり
第1節 学校と保護者の間にある心の壁――なぜ分かり合えないのか
学校と保護者の異なる立場と視点/「分かるはず」という思い込みから生まれる誤解や不信/「開かれた学校」の開き具合/互いの本音が見えない/否応にも増す保護者のアウェー感/信頼関係構築への一歩

第2節 保護者の本音
「わが子」が最優先/子どもが「学校=見えない場所」で育つことによる不安/批判は期待の裏返し/止まない問い合わせ/保護者が恐れていること/いまどきの保護者/子育てへの不安と無力感――溢れる情報のなかで/「声は上げないけれどちゃんと見てほしい・分かってほしい」保護者/協力的な保護者の思い

第3節 トラブル予防のマネジメント――「保護者とともに」を具現化する
トラブルを引き起こす二大要因/トラブル予防のコミュニケーションの大前提/「クレーマー」を生む土壌/トラブルを予防する体制づくり/教職員への働きかけ/保護者トラブルを未然に防ぐマネジメント5箇条
第4節 保護者の心をつかむ情報発信のコツ
「いまどきの学校」を伝える/「わが子にフォーカスした情報」を伝える/「客観的な事実」を共有する/声なき多数派(サイレント・マジョリティ)に応える/「子ども最優先」宣言で保護者を味方につける
第5節 保護者の心をつかむコミュニケーションのコツ
コミュニケーションの基本/「受け止める」/保護者とのコミュニケーショントラブルの回避 応用編/「受け止める」コミュニケーション力を高めるワーク/保護者への伝え方のコツと工夫/保護者の怒りのスイッチ

第2章 実践編 〝保護者の目線〟で考える 行事別改善ポイント
第1節 新年度スタート時
1.入学式――タイミングを活かして最善のスタートを切るために
「保護者とともにある学校」を実感できない/保護者を受け身にさせる式辞・メッセージ/保護者の心に届く入学式メッセージ伝え方チェックリスト/保護者に信頼の種を植える式辞/保護者の疎外感を強める教職員紹介
2.新年度スタート時(入学直後)の情報管理
求める情報がすぐに見つからない/年間行事予定がすぐに入手できない/問い合わせ先・タイミングについての情報が得られない/保護者のための「学校ガイドブック」

第2節 新年度開始後の情報発信
1.「役立つ・読みやすい」お便りで共育の種を蒔こう
多過ぎるお便り/読みにくい、分かりにくいお便り/お便り改善チェックリスト/緊急時のお便り/お便りのジャンル分け/保護者にお便りが届かない
2.保護者とつながる学校便り
読まれない学校便り
3.保護者が楽しみに待つ学級便り
読む気力が湧かない学級便り/担任の先生が学級便りを出したがらない
4.学年全体の様子が分かる学年便り
5.学校行事に関するお便りと対応
知りたいことが書かれていない行事のお便り/運動会・体育祭のお便りに入れてほしい情報/保護者を突き動かす不安に応えていない行事案内/遠足のおやつの持参に関するメッセージ
第3節 保護者とのコミュニケーションの場づくり
1.PTAとの関係づくり――PTA活動を保護者の学びの場として支援する
PTA活動を敬遠する保護者たち/旧態依然のPTAに、役員のなり手がいない
2.PTA総会における場づくり
居場所・参加意義が見出せない
3.クラス別保護者会&部活動保護者会(懇談会)
参加率が低下する一方の保護者会/参加したくなる保護者会の案内文/保護者会の場に苦手意識のある保護者/保護者との信頼関係をうまく構築できない教職員
4.保護者も知りたい特別支援教育
「特別支援教育」がよく分からない/対応の仕方が分からない
第4節 保護者との直接対話による関係づくり
1.保護者との直接対話・個別コミュニケーションのコツ
2.家庭訪問
家庭訪問の意図が保護者に理解されず、場を活かしきれない/家庭訪問で何を話したらよいのか分からない/家庭訪問に手応えや満足感が薄い保護者/保護者に子どものエピソードを伝える
3.面談
面談に苦手意識のある保護者/当たり障りのない話題で面談が終わってしまう/「保護者は無力」と思い込んで、面談に後ろ向きな保護者
第5節 学校に対する保護者の疑問に応える
1.学校生活に関する疑問や不安、不満への対応
保護者の疑問や不安に学校が応えてくれない/ルールを「守らされる」ことへの反発/保護者が「閉じた学校」を痛感する朝の欠席・遅刻連絡
2.学業に関する疑問や不安、不満への対応
子どもの学業に関する学校や先生への不安や不満/成績や評価(通信簿)に納得がいかない/学校の取り組みがわが子にどう影響するのか、分からない/夏休みなど長期休暇の過ごし方への不安
第6節 年度末行事で保護者の共育姿勢を育む
1.入学説明会
一方的な長い説明が、情報の受容度を下げる/学校の専門用語の言い換え例・注意点
2.保護者の来校時を活用した就学支援プログラムの開催とその効用
学校行事などにあまり来校しない保護者/就学支援プログラム
3.卒業式――未来の信頼関係を築く
保護者の役割を実感できず、無力感にとらわれる/式辞に加えたい保護者の子育てを肯定するエピソード/式辞に添えたい卒業後の子育てへの不安を支えるメッセージ
おわりに
引用・参考文献