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〈きょういく〉のエポケー・No.2

子どもの〈心の危機〉はほんとうか?

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[本書の概要]

人々の〈心の危機〉が叫ばれています。

とくに学校現場では、社会的な道徳退廃への危機感から、〈心の教育〉のよりいっそうの充実が求められています。国の施策として「心のノート」が全児童・生徒に配布され、またスクールカウンセラーの設置が急がれています。
しかし、それで状況は改善されるのでしょうか?
〈心の教育〉をはじめとする現在の施策は、子どもの〈心〉に問題の原因を見出し、適応するよう処置しようとするものです。しかしそれは、根本的な原因であるかもしれない社会状況や学校環境の改善にはつながりません。対症療法に過ぎず、問題のある状況・環境は温存されます。
なぜ、現代において〈心〉がこれほど重要視されるのか。〈心理主義化〉という流れをふまえ、子どもの〈心の危機〉が叫ばれ出した理由、〈心の教育〉の実相、児童・生徒理解という考え方、〈心の専門家〉の実際的な役割と限界、自分探し・個性尊重など学校においてキーワードとされる論点を中心に批判的に問い直し、人と人との新たなかかわりを探ります。

[編集] 小沢牧子 
[刊行日] 2002/7/19 [形態] ムック
[定価] 2200円(税込) [判型] A5判 [頁数] 254頁
[ISBN] 978-4-87380-824-3 

[本書の目次]
序章 子どもの〈心の危機〉論にどう向き合うか
第1章 〈心理主義化〉する社会
〈心理主義〉の時代/自分探しに欠けているもの/〈心の問題〉の解決とはなにか/PTSDとアダルトチルドレンとトラウマ/キレる若者は増えたのか/「あなた」のイメージを考える/子どもと子どもの間になにがあるのか
第2章 加速する学校の〈心理主義化〉
〈心の教育〉とはなんなのか/「教育改革」のなかの「個性の尊重」と「自己決定」を問う/子どもの心の理解とは/教師のカウンセリングマインドは必要か/登校拒否の原因は〈心〉か/生活のなかに入り込むレッテルの意味/スクールカウンセリングはどのような役割を担うのか/〈心理テスト〉の現実/〈発達段階〉ということの意味
第3章 〈心理学〉という問い
心理学をどうとらえるか/学校と心理学的テクニック/現代社会と〈心の専門家〉の役割/人と人とのかかわりをどのように考えるか

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