[本書の目次]
Ⅰ 法令一般 1 法令の種類●法令番号で見分ける 2 ポツダム政令●占領下の特殊な法規 3 二九文字の法律●二つの時代にわたる元号政令 4 用語を法令で定義●解釈上の疑義を避ける方法 5 法例と慣習法●学校慣行という違法行為 6 おかしな“教育条理”●法文を無視した独善的解釈も 7 判決文はむずかしい●酔余偶発的な激情 8 行政実例とは●照会回答で示す行政解釈 9 法律の“悪魔”●法令の審査と解釈が仕事 10 不当な支配●法律に基づく行政も不当? 11 早生まれと遅生まれ●四月一日生まれはどっち? 12 こどもの呼び方●児童の範囲はどこまでか 13 「父兄」は差別用語?●法令は「父母」か「保護者」 14 「子女」も性差別?●憲法にも使われているのだが 15 家庭ニテ教科ヲ修メシムル●〝その他の方法〟による就学 Ⅱ 学校運営 1 教育法規のアンソロジー●教委と学校の分担を決める 2 「指示」と「指導」の違い●法的拘束力があるかないか 3 “営造物”ってなに?●地方自治法では「公の施設」 4 学校は“部分社会”●自律的・包括的な権能をもつ 5 「校長」か「学校長」か●戦前の法令は「学校長」 6 校長は上司か●イデオロギー対立の所産 7 議決機関か補助機関か●職員会議の法制化で決着 8 校務分掌の決め方●意向は聞くも同意は不要 9 授業のチェック●米国なら拒否すればクビ 10 「専決」と「代決」の違い●「委任」には法律の根拠が必要 11 捕虜虐待写真の撤去●校長がはがしたのは適法 12 「ものとする」と国旗・国歌●思想・信条の問題ではない 13 「君が代」の君はだれ●「天皇」とする解釈で一貫 14 国旗・国歌と内心の自由●バーネット事件を考える 15 「君が代」の起立指導●起立するのは国際的マナー 16 おかしな判決●「不当な支配」論への疑問 17 元号か西暦か●不満でも「受忍の範囲」 18 「愛国心」と内心の自由●考え方は国旗・国歌と同じ 19 法律からみた「保護者」●学校教育法で範囲を定める 20 父母の苦情●ことなかれ主義はよくない 21 寄付にも法の壁●法律で負担の転嫁を禁止 22 卒業記念の寄付●私費負担の強制はダメ 23 PTA広報紙の“検閲”?●父母と教師の共同作業で 24 出張旅費をPTAで負担●違法でないが適当でない 25 “個人情報”を守る●同意なし提供は違法 26 緊急連絡網も作れない?●入学時に同意を得ておく 27 卒業アルバムもダメ?●学校行事の写真は同意不要 Ⅲ 教員服務 1 人事の季節●意に反する転任も適法 2 民間人校長・教頭●校長は免許も経験もいらない 3 よろず雑用引受係?●教頭の職務規定は次官と同じ 4 主任制から主幹制へ●教育指導職か中間管理職か 5 外国籍は教諭になれない●公務員に関する当然の法理 6 職務に専念すべし●リボン闘争は義務違反 7 “ショクセンメン”とは●夏休みも職専免の一つ 8 海外旅行は休み中に●学期中の請求は変更できる 9 教師の身だしなみ●求められる社会的常識 10 信用失墜行為とは何か●破廉恥罪から交通違反まで 11 学校の「秘密」●問題となった合否の漏洩 12 ストの“お値段”●高くついた違法行為 13 教師のアルバイト●学習塾はNO、ピアノ塾はOK 14 “指導力不足”をどう認定するか●告知と聴聞の手続が重要 15 心を病む教師●休職にするのはむずかしい 16 「超勤」で代休?●条例にない休暇は認めない 17 パパイヤは許されない●まだ男性の育休は少ないが 18 忌引でズル休み●忌引日数は親等により異なる 19 禁煙にするしかない●受動喫煙防止の努力義務 Ⅳ 教育指導 1 国の教育権能の是非●学テ判決で結着 2 学習指導要領の呼称●米国の教育課程基準がモデル 3 助言文書か法規命令か●指導要領は法規の性格をもつ 4 指導要領は最低基準か●最高裁判決でも是認 5 剣道拒否の是非●拒否行為は信仰の核心 6 授業で“踏み絵”●宗教的情操を育むことは重要 7 作文も公文書?●開示は指導の効果を損う 8 対外試合の是非●廃止になった国の基準 9 クラブ活動と部活動●部活顧問に地域の指導者も 10 落雷の危険●引率教員は予見すべき 11 道徳教育で法律論争●内面的価値に関与できるか 12 男女混合出席簿●定型化された概念の植えつけ? 13 指導要録が盗まれた●学校外への持ち出しは厳禁 14 「内申書」の歴史●入試の〝歴史は繰り返す〟 15 インフルエンザと学級閉鎖●臨時休業に踏み切る基準 16 教科書の種類●専門教科には国定教科書も 17 なぜ検定が必要か●誤りの多い教科書原稿 18 「教科書を」か「教科書で」か●方法的資料として位置付ける 19 教科書の使用義務●裁判になったのは一例だけ 20 「荒城の月」と教科書●教科書に載らなくなった 21 補助教材の使用●「有益適切」とは何か? 22 不適切な教材●多くは政治的偏向が問題 23 補助教材をめぐる問題●著作権とリベートに注意 24 こんなコピーはダメ●学校の複製使用に限度 25 プログラムのコピーは違法●バックアップ用のみOK 26 肖像権の侵害●みだりに撮影されない権利 27 「瑕疵」は治癒する●法令違反の卒業認定も有効 28 「教育偽装」とコンプライアンス●コンプライアンスの重視 Ⅴ 生徒指導 1 体罰の範囲●有形力の行使に限らない 2 「善意」が「地獄」に●教育的配慮を欠いた懲戒 3 殴り返してもいい●正当防衛の三つの要件 4 平手打ちで五〇万円●体罰擁護論への警鐘 5 「縛スルノ類」●太政官布告の体罰禁止規定 6 “暴力教室”への対応●必要なら警察の支援要請も 7 壊したら弁償させよ●中学生には責任能力あり 8 出席停止のためらい●「迷える羊」重視に過ぎないか 9 “学校に来るな”●中学生の自宅謹慎は違法 10 隔離授業の是非●校長が命じた粋な謹慎処分 11 学校を休む権利?●親の教育権はどこまで 12 不登校と進級●一日も登校しないときどうする 13 長欠に潜む虐待●求められる早期発見と通告 14 登校刺激の是非●不登校は「正当な事由」に該当 15 いじめの法的責任●問われる安全確保義務の履行 16 いじめと転校●被害者が出るか加害者を出すか 17 いじめで親を提訴●子どもの責任は親が負う 18 欠席もやむをえない●いじめに弾力的な運用 19 万引きは非行の始まり●初期の厳しい対応が重要 20 訊問できるか●自白の強要はできない 21 ビデオカメラの是非●安全確保か信頼優先か 22 自主退学という名の処分●在学権を剥奪する重い措置 23 日付なしの退学届●結局は退学処分と同じ 24 アルバイトの是非●健康や学業への悪影響に配慮 25 規律なければ教育なし●最高裁も校則の規制を是認 26 丸刈り校則の是非●髪型も表現の自由? 27 所持品検査をためらわない●ナイフ所持検査を求める判例も 28 生徒を告発すべきか●信頼関係を裏切ってはならない 29 法律からみた非行少年●罪を犯すおそれのある少年も 30 警察への情報提供●捜査上の照会には報告義務が |