[本書の目次]
第1章 教育目標の具現化・計画化の動向と取り組み 1 公教育の「揺らぎ」と公教育目標の変遷の吟味 (1) 「自律的個人」の形成を内包した公教育目標の吟味 (2) 新教育基本法における公教育目標の新たな吟味 ①「自律した個人」の育成と「公共性」 ②新教育基本法上に見られる教育目標設定上の功罪両面 ③教育目標具現化上の新たな経営的課題 2 教育目標具現化・計画化の最近の実践的動向と課題 (1) 具現化・計画化の識別とその対象データの所在 (2) 具現化・計画化にみる4つの特色 3 具現化推進における力量開発の必要性 ◆キーワード図1:教育目標の具現化・計画化の動向と取り組み
第2章 組織構造と組織文化の連関性――組織構造からの吟味 1 学校における組織構造の特色 (1) 学校における組織形態の特殊性 (2) 学校の組織形態の変容と特色 2 組織構造論(組織論)の変容過程とその批判的吟味 3 新しい組織構造論の批判的吟味 (1) 官僚的組織の見直し (2) 新たな組織構造(組織化)の方向性 ①組織実態から再構築の方向性を探る ②新しい組織論導入の可能性 ◆キーワード図2:組織構造と組織文化の連関性――組織構造からの吟味
第3章 組織文化に内在する特性の態様――協働文化形成へのアプローチ 1 組織文化論の内実 2 学校の組織文化把握へのアプローチ (1) 学校改善の「要因」に位置づけられた組織風土(文化)論 (2) 協働論からのアプローチによるポジティブな組織文化=協働文化論 (3) 組織開発からのアプローチ 3 組織文化の構成要因と協働文化の形成 ◆キーワード図3:組織文化に内在する特性の態様――協働文化形成へのアプローチ
第4章 組織マネジメントの登場と新たな課題 1 組織マネジメントの意義とその経緯 (1) 導入の経緯と用語解釈の多様性・多元性 (2) 組織マネジメントの立ち位置の共通性とアプローチの多元性 2 組織マネジメントの研修の内容と地方・学校での実践化 (1) 「モデル」にみる研修内容の特色 (2) 地方の教育センター,学校レベルにおける研修の実際 ◆キーワード図4:組織マネジメントの登場と新たな課題
第5章 教育課程行政の役割とその実態の分析 1 教育課程行政の役割と国家基準の範囲 (1) 法制的側面 (2) 基準の編制主体とその範囲 (3) 基準大綱化の系譜 (4) 今後の大綱化の方向性 (5) 基準性(学習指導要領)に見えてきた学力観の吟味――新しい学力観と確かな学力 2 教育課程行政の実態と課題 ◆キーワード図5:教育課程行政の役割とその実態の分析
第6章 カリキュラムマネジメント論の登場と挑戦的課題 1 カリキュラムマネジメントの構造化と概念の吟味 (1) 学校改善の中軸としてのカリキュラムマネジメント (2) 教育課程経営からカリキュラムマネジメントへの転換 (3) 教育課程基準の大綱化と学校の自主性・自律性の構造化 (4) カリキュラムマネジメントの概念とその基軸 ①カリキュラムマネジメントの概念 ②カリキュラムマネジメントの基軸――連関性と協働性とのかかわり 2 カリキュラムマネジメントの実態(調査研究の結果から) ◆キーワード図6:カリキュラムマネジメント論の登場と挑戦的課題
第7章 カリキュラムマネジメントの態様とその力量把握 1 カリキュラムマネジメントの属性の再確認と調査の対象 2 検証の結果と課題 (1) カリキュラムマネジメントの全体構造の検証 (2) カリキュラムマネジメントの力量形成の調査結果 (3) 組織文化と価値観研究の新たな登場に関する調査結果 ◆キーワード図7:カリキュラムマネジメントの態様とその力量把握
第8章 「総合的な学習の時間」のカリキュラムマネジメントの基軸の適用 1 カリキュラムマネジメントにおける総合的な学習の位置づけと基軸の吟味 (1) 教育課程行政の裁量拡大と総合的な学習との関係 (2) 実践事例・手引き類の多様化・増加の傾向と指導行政の変化 (3) カリキュラムセンターの登場とその課題 2 総合的な学習のカリキュラムマネジメントの基軸の吟味とその課題 (1) 基軸の内容構成とその経緯 (2) 基軸からみた総合的な学習に対する教育政策の「言説」における課題 ◆キーワード図8:「総合的な学習の時間」のカリキュラムマネジメントの基軸の適用
第9章 スクールリーダーの力量とその養成上の新たな取り組み 1 スクールリーダーの登場とその経緯 2 教職大学院の創設 3 スクールリーダーの力量とカリキュラムの開発 (1) カリキュラム開発につなげるスクールリーダーの力量 (2) カリキュラム開発――カリキュラムマネジメントマインドの必要性 4 教職大学院におけるカリキュラムマネジメントの研究上・実践上の課題 ◆キーワード図9:スクールリーダーの力量とその養成上の新たな取り組み
第10章 校長・教頭の新たな役割とリーダーシップ研究の方向 1 自律的経営時代における校長・教頭の新たな役割 (1) 裁量権とは何か――その基本的な認識枠組みの確保 (2) さらなる裁量の拡大の必要性 (3) 校長・教頭の役割の変容 ①管理的役割と指導・助言的役割 ②メタファーとしての校長像 ③校長の新たな役割期待に関する日米比較 ④教頭の役割と新たなスクールリーダーの創設と課題 2 自律化時代の校長のリーダーシップ研究の動向と課題 (1) 文化的リーダーシップ論の登場 (2) 新たなリーダーシップ論の構築と課題 ◆キーワード図10:校長・教頭の新たな役割とリーダーシップ研究の方向
第11章 学校の安全と危機管理体制づくり 1 学校の危機管理をめぐる状況認識の変化と実態 (1) 自然災害・人為的災害と学校 (2) 学校をめぐる危機管理の変容 (3) 危機管理政策の推移と学校の実態 2 危機管理体制づくりと子どもの危機管理能力の育成 (1) マネジメントサイクルが機能する危機管理 (2) 危機管理における連携・協働と子どもの危機管理能力の育成 ◆キーワード図11:学校の安全と危機管理体制づくり
第12章 学校と地域社会の関係の再構築 1 教育改革の進行と学校―地域関係の捉え直しの視点 (1) 中央・地方レベルでの教育政策における学校―地域関係の変容 ①中央教育行政政策における学校と地域「連携」関係の動向 ②地方の行政施策における学校と地域「連携」関係の動向 (2) 学校における多様な地域連携の展開 ①学校開放から開かれた学校への変容 ②「総合的な学習」「各教科」のカリキュラムマネジメントに必要な地域連携 ③学校評議員制度を通しての地域連携 2 地域学校経営とコミュニティ・スクール(学校運営協議会) (1) 地域の概念の変容と地域学校経営 (2) コミュニティ・スクール(学校運営協議会)による「関係」の再構築と課題 ◆キーワード図12:学校と地域社会の関係の再構築
第13章 「連携・協働」のフィロソフィとマネジメント 1 連携・協働のフィロソフィとその基軸 (1) 連携と協働の関係の吟味 (2) 協働の基軸とその必要条件 ①協働の基軸 ②協働のマネジメントに必要な条件 2 多様な連携・協働の事例 (1) 小・中の連携・接続と課題 (2) 中・高の連携と課題 (3) 高・大連携と課題 3 協働のシステム化のケース吟味 ◆キーワード図13:「連携・協働」のフィロソフィとマネジメント
第14章 経営研究の新たな方法論構築への模索 1 教育研究のマネジメント 2 研究方法の新たな展開――定性的・質的研究方法の構築において (1) 定量的研究と定性的研究(質的研究)の比較と課題性 (2) エスノグラフィの基軸と方法・課題 (3) アクション・リサーチの基軸と方法・課題 ◆キーワード図14:経営研究の新たな方法論構築への模索
第15章 経営研究における「質的アプローチ」方法の適用と吟味 1 学校経営研究における「臨床的アプローチ」「エスノグラフィ」「アクション・リサーチ」の関係性 (1) 3者の方法上の特色の比較 (2) 「臨床」用語と「知」の形成とかかわって (3) 経営研究における臨床的アプローチの嚆矢 2 経営研究へのエスノグラフィの適用ケースの経緯 3 経営研究へのアクション・リサーチの適用ケースの回顧 ◆キーワード図15:経営研究における「質的アプローチ」方法の適用と吟味
第16章 学校評価システムの構築――自己評価の再点検 1 学校評価システムの必要性が問われてきた経緯とシステム化の課題 (1) 定着に至らなかった学校評価 (2) 学校評価制度化の動きとシステムの構築 ①制度化以前の学校評価の「あり方」の吟味 ②国による学校評価政策に見るシステム構築への取り組み ③システム構築のための基軸の吟味 2 地方と学校での取り組み――アクション・リサーチの成果において (1) 福岡市のケース (2) 鹿児島市のケース ◆キーワード図16:学校評価システムの構築――自己評価の再点検
第17章 学校評価システムの構築――学校関係者評価と第三者評価の吟味 1 学校評価のシステム化における「外部」者への認識の欠如 2 学校関係者評価への取り組み 3 第三者評価への取り組みの試み 4 教育行政機関とのかかわり――行政評価 ◆キーワード図17:学校評価システムの構築――学校関係者評価と第三者評価
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